私たちの畑(8月)


温室育ち。

「大事に育てられたため、苦労を知らず、鍛えられていないこと」
インターネットで調べるとそんな言葉が並んでいます。あまり印象のいい言葉ではないですよね。


長い梅雨が明け、少し歩いただけで汗だくになるような猛暑がやってきました。

8月の在来農場では、日差しが強烈になるお昼の数時間は作業を中断するなど、工夫をしながら毎日の作業を進めています。

在来農場では年間通して収穫を続ける“通年栽培”でケールを育てています。
ケールは冷涼な地中海沿岸が原産地で、もともと暑さに強い作物ではありません

ですが私たちが都内に構えているレストラン「WE ARE THE FARM」では、多くのお客様にいつでもケールを楽しんで頂きたい。

そんな想いから、本来栽培に適さない夏作のケールも毎年試行錯誤しながら育ててきました。

 

そんな中でも今年の夏作ケールは「今までで一番の出来」と畑メンバーが口を揃えて言います。

それぐらい自信のあるケールが育ち、日々レストランへと届けられています。

 

良い出来となった要因はいくつかありそうですが、そのひとつにケールの苗の管理が挙げられます。

収穫時期には人の顔よりも大きな葉をつけるケールですが、その葉が小指の爪ぐらいの大きさで、まだまだ小さい苗の頃から畑メンバーが大事に管理をしています。

「大事に」と言っても、ただただ水をたっぷり与えて甘やかすのではありません。

小さな苗の段階で、あえて水を切らし、ケールが息途絶えそうになったところで水を与える。そして元気になったところでまた水を切らす。これを繰り返します。

 

そうすると簡単にはへこたれない、力強い生命力を持った苗へと成長します。

その力強い苗が大きく育ち、今年の長梅雨を乗り越え、害虫や病気にも打ち勝って、そしてこの猛暑を耐え抜いた結果、「今までで一番の出来」の夏作ケールとなっているのです。

 

在来農場のケールの苗は温室育ちです。

種播きから苗が一定の大きさになるまでの期間を本当に温室ハウスで過ごします。

でも「苦労を知らず、鍛えられていないこと」とは少し違います。
めちゃくちゃ過酷なトレーニングを積んだ、ムッキムキの力強い苗なのです。

 

余談ですが、在来農場の畑メンバーはケールや他の野菜たちのことをよく「この子は〜」と呼びます。

たっぷりの愛情を注ぎ、ときに厳しく過酷な環境にも置きながら、畑メンバーはケールたちの成長を日々見守っています。まるで本当の子育てのようです。

 

次回のコールドプレスジュース製造は11月頃収穫のケールを使用する予定です。

いま栽培準備を進めているその子たちも大きく立派なケールへと育ってくれるでしょう。